複数の指導者からアドバイスが違うときの対処法|自分に合う守備を見つける考え方
こんにちは。Baseball Growth LabのSAKURAです。高校野球・大学野球を通じて内野手を専門にプレーし、甲子園出場も経験しました。現在はその経験を活かして、型付け済みグローブの仕入れ・販売にも携わっています。
チームの指導者と外部コーチ、あるいは複数の指導者から、守備について言っていることが違って混乱してしまった経験は、私自身も実際にありました。片方は「もっと体を早く開け」と言い、もう片方は「開くのを我慢しろ」と言う。どちらも間違っているわけではないのに、正反対に聞こえるアドバイスをもらって戸惑ってしまう。特に外部のクラブチームやスクールに通っている選手ほど、こうした状況に直面しやすいのではないかと思います。今回は、そうした状況にどう向き合えばいいか、私自身の考え方をお伝えします。
- チームの指導者と外部コーチで、言うことが食い違って混乱している
- どちらのアドバイスが正しいのか分からず、練習に集中できない
- 指導者の顔色をうかがって、無難な方に合わせてしまっている
- 保護者として、子どもがもらう指導内容の違いにどう対応すればいいか分からない
チームのコーチと、外部で習っているコーチで言うことが全然違って、どっちを信じればいいのか分からなくなっちゃって…。
それ、私も経験があります。実はどちらかを選ぶ必要はなくて、両方試してみるのが一番いいんです。今日はその考え方を詳しくお話ししますね。
結論から言うと、指導者ごとのアドバイスが違うときは「どちらが正しいかを最初から判断しようとせず、両方実際に試してみること」「素直に全部吸収するつもりで取り組み、自分なりの感覚・スタイルを少しずつ見つけていくこと」が大切です。試す前から否定してしまうのが、一番もったいない対応です。同じ悩みを抱えている選手は決して少なくないので、一人で抱え込まず、この記事の考え方を参考にしてみてください。
この記事のポイント
| 見出し | 内容 |
|---|---|
| ①なぜ指導者によって言うことが違うのか | それぞれのプレースタイル・こだわりが背景にあるという理解 |
| ②否定せずにまず両方試してみる | 素直に吸収することが成長につながる理由 |
| ③試した先に見えてくる「自分なりのスタイル」 | 第3の案や新しい感覚が生まれるプロセス |
| ④保護者としてどう関わればいいか | 子どもが混乱しているときのサポートの仕方 |
こんな人におすすめ
- ✅ チームと外部コーチのアドバイスが食い違い、混乱している選手
- ✅ どちらの指導者の言うことに従えばいいか分からず悩んでいる選手
- ✅ 指導者の顔色をうかがって無難なプレーばかり選んでしまっている選手
- ✅ 子どもが受けている指導内容の違いに戸惑っている保護者
- ✅ 自分に合った守備スタイルをまだ見つけられていない選手
ここからは、上の表で挙げた4つのポイントを、私自身の実体験を交えながら詳しく解説していきます。
①なぜ指導者によって言うことが違うのか
指導者ごとにアドバイスが食い違うのは、決して誰かが間違っているからではありません。指導者は皆それぞれ、自分自身が選手として積み重ねてきたプレースタイルや考え方を持っています。長く野球に関わってきた人ほど、自分なりの「これが正解」というこだわりを持っていることが多く、そのこだわりが指導の内容に色濃く反映されます。だからこそ、指導者が変われば、同じ場面へのアドバイスにもズレが生じることがあるのです。
また、指導者が見ている「選手像」が違うという理由もあります。チームの指導者は、その選手がチームの中でどんな役割を求められているかを踏まえてアドバイスをすることが多いですが、外部のコーチは、その選手個人の技術的な伸びしろに焦点を当てて指導することが多いです。同じ選手を見ていても、どの立場から見るかによって、優先すべきポイントが変わってくるのは自然なことだと思います。
これは、どちらかが「正しい指導」でどちらかが「間違った指導」ということではなく、それぞれの指導者が自分の経験の中で一番効果があったと感じている方法を伝えてくれているだけ、と捉えるのが実態に近いと思います。選手側からすると混乱の原因になってしまいますが、見方を変えれば、それだけ多くの引き出しを持つ指導者から学べているということでもあります。
どちらも、その指導者自身が選手時代に結果を出してきた方法論に基づいたアドバイスです。表面的な言葉だけを比べて「矛盾している」と捉えるのではなく、その背景にある考え方まで想像してみると、受け止め方が変わってくると思います。
②否定せずにまず両方試してみる

指導者ごとにアドバイスが違ったとき、一番もったいないのは「自分のプレースタイルや感覚と違うから」という理由で、試してみる前から否定してしまうことです。頭の中だけで「これは自分には合わなそう」と決めつけてしまうと、本当は合っていたかもしれない方法まで切り捨ててしまうことになります。
私は、素直な選手ほど一番成長すると考えています。それは、言われたことを疑わずに鵜呑みにするという意味ではなく、まずは全部吸収するつもりで、実際に体を動かして試してみるという意味での素直さです。どちらのアドバイスも、一度は実際にやってみる。そのうえで、自分の体にしっくりくるかどうかを判断すればいいのです。
指導者の側から見ても、自分のアドバイスを試しもせずに否定されるより、一度受け止めて試してくれる選手のほうが、その後も本音で向き合ってくれるようになります。指導者との信頼関係は、一つひとつのアドバイスへの向き合い方の積み重ねでできていくものだと私は思っています。少年野球の指導者が意識したい伝え方については以下の記事でも触れていますが、選手側の受け止め方一つでも、指導者との関係性は大きく変わってきます。
ただし、「素直に試す」ことと「言われるがまま何も考えずに従う」ことは違います。試してみた結果、明らかに体に負担がかかる、痛みが出る、といった場合は無理に続ける必要はありません。あくまで自分の感覚を確かめるために一度試してみる、というスタンスを忘れないようにしてください。
試す期間の目安としては、1回や2回の練習だけで判断せず、少なくとも数週間は継続してみることをおすすめします。新しい動きは、最初のうちはぎこちなく感じて当然です。違和感だけで「合わない」と判断してしまうと、本当はしっくりくるはずだった方法まで見逃してしまう可能性があります。
③試した先に見えてくる「自分なりのスタイル」
両方のアドバイスを実際に試してみると、面白いことが起こります。どちらか一方をそのまま採用するのではなく、両方の要素を試した結果、まったく違う第3の案が自分の中に生まれてくることがあるのです。あるいは、これまで気づいていなかった新しい感覚に出会えることもあります。これは、最初からどちらか一つに絞って練習していては決して得られなかったものです。
大切なのは、「どちらが正解か」を急いで決めつけないことです。一度で結論を出そうとせず、両方の方法を何度も試しながら、少しずつ自分の体格や特性に合った感覚・スタイルを見つけていってほしいと思います。この「少しずつ」というプロセス自体が、実はとても価値のある成長の時間になります。人によって体格やクセ、得意な動きは異なるので、誰かにとっての正解が自分にとっての正解とは限らないということも、忘れないでください。
私自身、現役時代にいろいろな人からアドバイスをもらうたびに、一度全部を受け止めて、実際に試してみるようにしていました。その結果たどり着いた自分のフォームは、どの指導者の教え方ともまったく同じではなく、それぞれの要素が少しずつ混ざり合った、自分だけのものになっていました。誰かの教え方をそっくりそのまま真似ることがゴールなのではなく、いろいろな考え方を材料にして、自分だけの答えを組み立てていくことこそが、本当の意味での成長なのだと思います。
この考え方は、守備に限らずバッティングやメンタル面のアドバイスにもそのまま当てはまります。一つの正解を追い求めるのではなく、複数の視点を材料として持っておくこと自体が、選手としての引き出しの多さにつながっていきます。指導者が多いことを「混乱の原因」ではなく「学びの機会」として捉え直せると、野球そのものへの向き合い方も少し楽になるはずです。
④保護者としてどう関わればいいか
保護者の立場からすると、子どもが「コーチによって言うことが違って混乱している」と相談してきたとき、つい「どっちが正しいの?」と一緒になって答えを急ぎたくなるかもしれません。ですが、ここまでお話ししてきた通り、この状況に唯一の正解を出す必要はありません。保護者としては、「両方試してみたらいいんじゃない?」というスタンスで背中を押してあげることが、一番のサポートになると思います。
保護者自身が指導者の一人の意見に肩入れしてしまうと、子どもはさらに選びにくくなってしまいます。「お父さん(お母さん)はこっちのやり方のほうが良いと思う」といった評価を加えるよりも、「両方のコーチが、それぞれ良かれと思って教えてくれているんだよ」と、中立的な立場で子どもの気持ちを整理する手助けをしてあげるのがおすすめです。
また、子どもが指導者の顔色をうかがって、どちらの前でも無難なプレーしかできなくなってしまっているようなら、それは少し注意が必要なサインです。「どちらのアドバイスも一度は試していい」ということを、家庭の中でも伝えてあげると、子どもも安心して両方に取り組めるようになります。保護者としての関わり方については、以下の記事も参考にしてください。
型付け済みグローブを探している方へ
自分に合った守備スタイルを見つけていく過程は、グローブ選びにも通じるところがあります。人によって合う型付けは異なるので、私が仕入れ・型付けをしているグローブも、一つの正解を押し付けるのではなく、その選手の体格やクセに寄り添った仕上がりを意識しています。気になる方はぜひチェックしてみてください。
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まとめ
- 指導者によってアドバイスが違うのは、それぞれのプレースタイル・こだわりの違いによるもの
- 試す前から否定せず、まずは素直に両方試してみる
- 両方試した先に、第3の案や新しい感覚、自分なりのスタイルが見えてくる
- 保護者は答えを急がず、「両方試してみたらいい」というスタンスで背中を押す
指導者ごとのアドバイスの違いに戸惑うのは、決して珍しいことではありません。むしろ、それだけ多くの視点に触れられているということでもあります。どちらが正しいかを急いで決めつけず、素直に全部吸収するつもりで試してみることで、自分だけの守備スタイルが見えてきます。焦らず、少しずつ自分なりの答えを見つけていってください。指導者が変わるたびに一喜一憂するのではなく、「今はいろいろな引き出しを増やす時期なんだ」くらいの気持ちで向き合えると、余計なストレスも減っていくはずです。
よくある質問(FAQ)
Q. 両方のアドバイスを試している最中、フォームがバラバラになりませんか?
A. 一時的にフォームが安定しにくくなることはあります。ただ、それは新しい要素を吸収している過程で自然なことなので、心配しすぎる必要はありません。試合ではなく練習の中でじっくり試すようにすると、影響を最小限に抑えられます。
Q. 指導者に「どちらのアドバイスを採用したか」を伝えるべきですか?
A. 必須ではありませんが、伝えられる関係性であれば伝えたほうがよいと思います。「両方試してみて、今はこちらの感覚が合っています」と伝えることで、指導者側も選手の特性を理解しやすくなり、今後のアドバイスもより的確になっていきます。指導者としても、選手がどんな考えでプレーを選んでいるのかが分かると、指導の仕方そのものを調整しやすくなります。
Q. どうしても指導者同士の意見が真っ向から対立している場合はどうすればいいですか?
A. その場合も、まずは両方を試してみるという基本姿勢は変わりません。それでも判断が難しいときは、信頼できる第三者(トレーナーや他の指導者など)に、自分の体格や特性を踏まえた意見を聞いてみるのも一つの方法です。第三者の視点が入ることで、二つの意見のどちらかに寄りすぎず、より客観的な判断がしやすくなります。
Q. 保護者が指導内容に口を出してもいいのでしょうか?
A. 技術的な指導内容そのものに口を挟むよりも、子どもの気持ちを整理する手伝いに徹するほうがよいと思います。「どっちが正しいか」を保護者が決めるのではなく、「両方試してみたらいいんじゃない?」と選手自身が判断できるよう促す関わり方がおすすめです。最終的に選ぶのはあくまで選手本人だという姿勢を、保護者が持っておくことが大切です。
Q. 自分なりのスタイルが見つかるまで、どれくらいかかりますか?
A. 明確な期間はありませんが、焦らず取り組むことが大切です。すぐに結論を出そうとせず、シーズンを通して少しずつ調整していくくらいの気持ちで向き合うと、無理なく自分に合ったスタイルにたどり着けると思います。
Q. 指導者の前で態度を変えてしまうのは問題ですか?
A. 顔色をうかがって無難なプレーしかしなくなっているなら、少し注意が必要です。どちらの指導者の前でも、今の自分が試している最中であることを堂々と伝えられる関係性を作れると理想的です。すぐに難しければ、まずは練習の中でこっそり試すところから始めても構いません。少しずつ結果が出てくれば、自然と指導者にも伝えやすくなっていきます。
Q. 複数のアドバイスを試すことで、逆に自信を失ってしまうことはありませんか?
A. 一時的に「どれが自分に合っているのか分からない」と迷いが生じることはあります。ですが、それは色々な選択肢を検討している証拠でもあります。焦らず一つずつ試していけば、迷いはやがて「これが自分のスタイルだ」という自信に変わっていきます。迷っている状態そのものを「悪いこと」だと捉えず、成長の途中経過だと考えてみてください。
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