こんにちは。Baseball Growth LabのSAKURAです。高校野球・大学野球を通じて内野手を専門にプレーし、甲子園出場も経験しました。現在はその経験を活かして、型付け済みグローブの仕入れ・販売にも携わっています。

雨の日の試合が多い時期になると、「グラブに撥水加工をした方がいいのでは」と考える選手も増えてきます。梅雨や秋雨のシーズンは、練習や試合が雨の中で行われることも珍しくなく、大切なグラブが水浸しになってしまった経験がある選手も多いはずです。私自身、グラブ本体に撥水加工をしたことはありませんが、ラベル(グラブに付いている革のワッペン部分)には撥水加工をして長く使っていた経験があります。今回は、私自身の経験と、一般的に言われているメリット・デメリットを踏まえて、グラブの撥水・コーティング加工について客観的に解説します。

  • 雨の日の試合が多く、グラブの水濡れが気になっている
  • 撥水スプレーやコーティング加工を試してみたいが、捕球感への影響が不安
  • コーティングすると重くなるのではないかと心配している
  • 撥水加工以外に、グラブを雨や汚れから守る方法があるなら知りたい
  • 撥水ストロングオイルという製品があると聞いたが、詳しく知りたい
野球少年

グラブに撥水加工をすると、捕球感が変わったり重くなったりしないんでしょうか?

SAKURA

私自身はグラブ本体には試したことがないので、正直に言うと分からない部分もあります。ただ、一般的に言われているメリット・デメリットと、私がラベルで撥水加工をした経験も交えてお話ししますね。

結論から言うと、グラブ本体への撥水・コーティング加工は「汚れ防止や見た目のきれいさを保つ効果は期待できるが、捕球感や型付けへの影響を理解したうえで判断すべき」というのが現実的な考え方です。断定的な効果を求めるより、メリット・デメリットの両方を知ったうえで、自分のグラブとの付き合い方に合わせて検討してみてください。

この記事のポイント

見出し内容
①撥水・コーティング加工とは何か一般的な仕組みと期待される効果
②捕球感・重さへの影響を客観的に整理調べて分かった一般的な情報とデメリットの可能性
③ラベルの撥水加工という選択肢著者の実体験と、ラベル交換という代替案
④撥水ストロングオイルという具体的な選択肢専門業者のコーティングとは違う、オイルで手軽に撥水ケアする方法

こんな人におすすめ

  • ✅ 雨天時の試合や練習が多く、グラブの水濡れ対策を考えている選手
  • ✅ 撥水・コーティング加工のメリット・デメリットを客観的に知りたい人
  • ✅ 加工による捕球感への影響が心配な選手・保護者
  • ✅ グラブをきれいな状態で長く保ちたい人
  • ✅ 撥水加工以外の選択肢も含めて検討したい人
  • ✅ 業者に頼らず、自分で手軽に撥水ケアを試したい人

ここからは、上の表で挙げた4つのポイントを詳しく解説していきます。

①撥水・コーティング加工とは何か

雨の中プレーする野球選手

グラブの撥水・コーティング加工とは、革の表面に薬剤や専用のコーティング剤を施すことで、水分や汚れをはじきやすくする加工のことです。近年では、高級車のシートコーティングなどに使われる技術を応用し、紫外線からの保護と撥水を同時に行うサービスも登場していると言われています。

期待される効果としては、雨や汗による水分の吸収を抑えること、土や泥による汚れが革に染み込みにくくなること、紫外線による色あせを軽減することなどが挙げられます。特に雨天時の試合が多い地域や時期には、こうした加工に興味を持つ選手が増える傾向にあるようです。

もともと野球用グラブに使われている革は、天然皮革であることがほとんどです。天然皮革は水分を吸いやすく、濡れたまま乾燥させると硬化したり型崩れしたりするリスクがあります。撥水加工は、こうした天然皮革ならではの弱点を補う目的で注目されるようになった背景があると考えられます。

ただし、加工の内容や強度は業者・製品によって差があり、「撥水加工」と一口に言っても、スプレータイプの手軽なものから、専門業者に依頼するコーティング施工まで幅があります。自分がどの程度の効果と持続期間を求めているかによって、選ぶべき方法も変わってきます。

スプレータイプは、市販の革製品用撥水スプレーを自分で吹きかけるだけの手軽さが魅力です。一方で効果の持続期間は比較的短く、こまめな塗布が必要になることが多いと言われています。専門業者によるコーティング施工は、費用や手間はかかるものの、より高い撥水性や持続性を期待できるとされています。まずは手軽なスプレータイプで試してみて、効果を実感できれば本格的な施工を検討するという段階的なアプローチも現実的です。

②捕球感・重さへの影響を客観的に整理

革製品の手入れをする様子

撥水・コーティング加工を検討するうえで気になるのが、捕球感や重さへの影響です。私自身はグラブ本体に撥水加工をした経験がないため、ここでは調べた情報をもとに客観的に整理します。専門業者が提供しているグラブ用のコーティング技術については、コーティングを施したグラブと施していないグラブを比較しても、触った感じや見た目に大きな差はなく、革へのケアという点でも十分な効果があるとされている情報がありました。

重さについても、撥水成分自体はごく薄い膜として革の表面に定着するものが多く、グラブ全体の重量に大きな影響を与えるものではないと考えられます。ただし、これは製品や施工方法によって差がある可能性があるため、断定はできません。加工を検討する際は、事前に業者や店舗に「重量や捕球感への影響はどの程度か」を具体的に確認しておくことをおすすめします。

一方で、革の表面をコーティングすることで、型付けの際の革の伸び方やなじみ方に、通常のグラブとは多少異なる感触が出る可能性も考えられます。特に新品のグラブから型付けを始める場合、コーティングのタイミング(型付け前か型付け後か)によって仕上がりに違いが出ることも考えられるため、型付けを依頼する専門店に、コーティングを希望する旨を事前に伝えて相談することをおすすめします。

また、コーティングの種類によっては、革の通気性にわずかながら影響を与える可能性も指摘されています。革は本来、使い込むほどに手や汗の油分を吸収しながら少しずつ手になじんでいく素材です。表面を覆うタイプのコーティングを施した場合、このなじみ方のスピードや質感が、無加工のグラブと比べてわずかに変わる可能性はゼロではないと考えられます。ただし、これも製品や施工の程度によって差が大きく、必ずしも大きなデメリットになるとは限りません。気になる場合は、型付け前の新品ではなく、ある程度型付けが済んで手になじんだグラブに対して加工を検討するという順序も一つの考え方です。

普段のお手入れとの違いも整理しておきましょう。グローブオイルによる保革は、革に栄養を与えてしなやかさを保つことが目的なのに対し、撥水・コーティング加工は水分や汚れを「はじく」ことが目的です。両者は本来役割が異なるため、コーティングをしたからといって、通常のオイルメンテナンスが不要になるわけではありません。ただし、後述する「④撥水ストロングオイル」のように、保革と撥水の両方を1本でカバーする製品も登場しており、必ずしも別々に用意しなければならないわけではなくなってきています。

加工を検討する際は、費用対効果も含めて考えておきたいところです。撥水・コーティング加工には相応の費用がかかることが多く、頻繁に施工し直すとなると、その分のコストも積み重なっていきます。雨天時の練習・試合が特に多い選手であれば投資する価値を感じやすい一方、屋内練習が中心で雨に濡れる機会が少ない選手にとっては、優先度は低くなるかもしれません。自分の置かれている環境に照らし合わせて、加工の必要性を判断してみてください。グローブオイルの選び方については、以下の記事も参考にしてください。

【実際に使用】グローブオイルのおすすめ徹底比較 こんにちは。Baseball Growth LabのSAKURAです。高校で甲子園、大学で全国大会を経験し、今はグローブの型付け・仕入...

③ラベルの撥水加工という選択肢

グラブとボールのクローズアップ

私自身、グラブ本体には撥水加工をしたことがありませんが、グラブに付いているラベル(革のワッペン部分)には撥水加工をして、長い間使っていた経験があります。ラベルに撥水加工をしていたグラブは、他のグラブに比べて汚れが付きにくく、きれいな状態を保ちやすかったという実感があります。

ラベルは捕球面と違って、直接ボールを受ける部分ではないため、撥水加工による捕球感への影響を心配せずに試せるという利点があります。「グラブ全体に加工するのは不安だけど、汚れ対策はしたい」という方は、まずラベル部分だけで試してみるという選択肢も検討してみてください。

ラベルは、グラブの中でも装飾的な意味合いが強く、選手のこだわりが表れやすい部分でもあります。メーカーによってデザインや質感、革の種類も異なり、ラベルだけを見比べても個性が出るのが面白いところです。撥水加工によって長くきれいな状態を保てれば、グラブ全体の見た目の印象も長持ちしやすくなります。捕球面のように機能面を最優先する部分ではないからこそ、気軽に加工を試しやすい部分だとも言えるでしょう。

また、ラベルが傷んできた場合は、ラベルそのものを交換するという方法もあります。ラベルはメーカーやモデルによってデザインが異なり、グラブの印象を大きく左右する部分でもあるため、汚れや傷みが目立ってきたら、撥水加工と合わせてラベル交換も検討してみるとよいでしょう。

ラベル交換は、野球用品専門店やグラブ修理を扱う工房に相談することで対応してもらえる場合があります。長年愛用しているグラブでも、ラベルだけ新しくすることで見た目の印象がリフレッシュされることもあるので、撥水加工とあわせて検討してみると、グラブへの愛着がさらに深まるかもしれません。メーカーごとにラベルのデザインや質感には特徴があり、比較してみるとそれぞれの個性がよく分かります。

④撥水ストロングオイルという具体的な選択肢

革製品のお手入れ用品

専門業者によるコーティング施工や、市販の撥水スプレー以外にも、グローブオイル自体に撥水機能を持たせた製品があります。代表的なものが、ミズノの「爽香守 撥水ストロングオイル」(型番1GJYG56600)です。固形タイプで容量120g、本体価格1,500円(税別)、鉱物性油脂とワックス類を配合した日本製の製品で、「水分から革を守る、雨にも負けない撥水ストロングオイル」として販売されています。

ミズノには、グラブに柔軟性と耐久性を与えるオーソドックスな「ストロングオイル」や、色落ち防止を兼ねた「カラーストロングオイル」など、用途別にいくつかのラインナップがあります。撥水ストロングオイルは、その中でも撥水性を強化したタイプという位置づけで、普段の保革ケアの延長として使えるのが特徴です。専門業者へのコーティング依頼のように、店に持ち込んだり日数を預けたりする必要がなく、いつものオイルメンテナンスと同じ感覚で自宅で塗り込める手軽さがメリットだと言えます。

【おすすめアイテム】

使い方は、他の固形オイルと同様に、少量を布などに取ってグラブ全体に薄く伸ばすのが基本です。一度に大量に塗り込むと、他のオイルと同じように革がベタついたり、重く感じられたりする可能性があるので、少しずつ様子を見ながら重ね塗りするのがおすすめです。特に、①②で触れたような「新品グラブの型付け前」への使用は、革のなじみ方に影響する可能性があるため避け、ある程度型付けが進んで手になじんだグラブから試してみるとよいでしょう。

撥水ストロングオイルのようなオイルタイプの製品は、③で紹介したラベルへの撥水加工と同様に、グラブ全体に大掛かりな加工を施す前に試せる、比較的ハードルの低い選択肢です。「専門業者のコーティングまではまだ踏み切れないけれど、市販のスプレーよりはしっかりケアしたい」という方は、こうした撥水機能付きのオイルから試してみるのも一つの方法だと思います。

型付け済みグローブを探している方へ

撥水加工を検討する前に、まずはグラブそのものの型付けがしっかりできているかを確認しておくことも大切です。型付けが不十分なグラブは、雨で濡れることで型崩れが進みやすくなることもあります。土台となる型付けがきちんとできていてこそ、撥水加工などの追加のケアも効果を発揮しやすくなります。

野球少年

撥水加工の前に、型付けの状態も見直した方がいいんですね。

SAKURA

そうですね。まずは基本となる型付けがしっかりしていることが大前提です。私が仕入れ・型付けをするグラブは、雨天時の扱いも見据えて仕上げていますので、気になる方はメルカリとYahoo!フリマをチェックしてみてください。

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雨天時の守備・グラブの扱いについては、以下の記事も参考にしてください。

雨天・悪天候時の守備とグローブの扱い方|試合中〜試合後のケアを甲子園経験者が解説 こんにちは。Baseball Growth LabのSAKURAです。高校で甲子園、大学で全国大会を経験し、今はグローブの型付け・仕入...

まとめ

  • 撥水・コーティング加工は水分・汚れをはじき、色あせを軽減する効果が期待できる
  • 捕球感や重さへの影響は製品・施工方法によって差があり、断定はできない
  • 型付けとの兼ね合いもあるため、加工を検討する際は専門店に事前相談する
  • グラブ本体が不安な場合は、まずラベルの撥水加工やラベル交換から試す選択肢もある
  • 撥水ストロングオイルのような製品を使えば、普段のオイルケアの延長で手軽に撥水対策ができる

グラブの撥水・コーティング加工は、まだ情報が十分に整理されていない分野でもあり、「絶対にやるべき」「絶対にやめた方がいい」と断定できるものではありません。私自身はグラブ本体には試したことがありませんが、ラベルへの撥水加工では汚れにくさを実感しました。メリット・デメリットの両方を理解したうえで、自分のグラブとの付き合い方に合った選択をしてみてください。

大切なグラブを長く使い続けたいという気持ちは、加工をするかしないかに関わらず共通しているはずです。撥水加工はあくまで選択肢の一つであり、日々のお手入れや保管方法を丁寧に行うことも、同じくらい大切な基本です。加工に頼りきるのではなく、日頃のケアと組み合わせながら、自分のグラブに合った付き合い方を見つけていってください。まずはラベルへの加工や、撥水ストロングオイルのような負担の少ない方法から試してみて、自分自身の目で効果を確かめてみるのもよい方法だと思います。

よくある質問(FAQ)

Q. 撥水加工をすると、型付けができなくなりますか?

A. 加工のタイミングや内容によって影響が異なる可能性があるため、断定はできません。新品グラブへの加工を検討している場合は、型付けを依頼する専門店に事前に相談することをおすすめします。

Q. 撥水スプレーは自分でグラブに使ってもいいですか?

A. 市販の撥水スプレーの中には、革製品向けに作られたものもあります。ただし、使用する製品がグラブの革に適しているかは事前に確認し、目立たない部分で試してから全体に使うようにしてください。革製品全般に使えるとされるスプレーでも、野球用グラブの捕球面のような特殊な使い方をする部分に適しているとは限らないため、心配な場合は専門店に相談してから使用することをおすすめします。

Q. 撥水加工をすれば、グローブオイルは不要になりますか?

A. いいえ、不要にはなりません。撥水加工は水分や汚れをはじくことが目的で、グローブオイルは革に栄養を与えてしなやかさを保つことが目的です。役割が異なるため、両方を組み合わせてケアすることをおすすめします。

Q. ラベルの撥水加工はどこで頼めますか?

A. グラブの修理・メンテナンスを扱う野球用品専門店で相談できる場合があります。対応可否は店舗によって異なるため、事前に問い合わせておくとスムーズです。

Q. 撥水加工の効果はどのくらい持続しますか?

A. 製品や使用頻度によって持続期間は異なると言われています。効果が薄れてきたと感じたら、再度施工や塗布を行うことで効果を保てる場合もあるため、製品の説明書きや店舗の案内を確認してください。

Q. 雨に濡れてしまったグラブは、撥水加工の有無に関わらずどうケアすればいいですか?

A. 濡れたまま放置せず、風通しの良い日陰でしっかり乾燥させることが基本です。ドライヤーなどの熱風を直接当てると革が傷むことがあるため避けてください。乾燥後は、必要に応じてグローブオイルで保革することをおすすめします。撥水加工をしていても水分を完全に防げるわけではないため、加工の有無に関わらず、濡れた後のケアは丁寧に行うようにしましょう。

Q. 撥水ストロングオイルは、普通のグローブオイルと何が違いますか?

A. 通常のグローブオイル(ストロングオイル)は革の柔軟性・耐久性を保つ保革が主な目的ですが、撥水ストロングオイルはそこに撥水機能を加えたタイプです。使い方自体は通常のオイルと同じく、少量を薄く塗り込むだけなので、普段のお手入れをそのまま置き換える形で使えます。

Q. 中古で購入したグラブにも撥水加工はできますか?

A. 革の状態が良好であれば、中古グラブでも撥水加工を検討できます。ただし、革が傷んでいたり、過去に別の加工がされていたりする場合は、仕上がりに影響が出ることもあるため、事前に専門店へ相談することをおすすめします。中古で仕入れたグラブの型付けについては、以下の記事も参考にしてください。

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