野球人に必要な栄養・食事管理|練習量に見合った体づくりの基本
こんにちは。Baseball Growth LabのSAKURAです。高校時代は内野手として甲子園に出場し、大学でもショートを守ってきました。今は型付けや中古グラブの仕入れ販売の仕事もしていますが、現役時代を振り返ると、練習の量に見合うだけの食事ができていたかどうかで、体の疲れの抜け方や、シーズンを通しての体調管理が大きく変わっていたと感じています。今回は、私自身が意識していたことに加えて、一般的に知っておきたい食事管理の基本もあわせて紹介します。「体づくり」と聞くと、特別なサプリメントやハードな食事制限をイメージする選手もいるかもしれませんが、実際に大切なのは、もっと地味で当たり前の積み重ねです。
- 練習量に見合った食事量やタイミングが分からない
- 体づくりのために何を意識して食べればいいのか知りたい
- 成長期の子どもの食事で、保護者として何を意識すればいいか知りたい
体づくりのために食事も大事とはよく聞きますが、具体的に何を意識すればいいのか分かりません…
難しく考えすぎなくて大丈夫です。私が現役時代に意識していたのは「消化のしやすさ」と「タンパク質」の2つが中心でした。今日はそのあたりを詳しく紹介しますね。
内野手の体づくりでは、消化のしやすさを意識した食事と、不足しがちなタンパク質の補給の2つが基本になります。特別なサプリや厳しい食事制限よりも、日々の食事のタイミングと内容を整えることの方が大切です。
この記事のポイント
| 見出し | 内容 |
|---|---|
| ①内野手に食事管理が重要な理由 | 練習量に見合ったエネルギー・体づくりの土台 |
| ②意識したい栄養素の基本 | タンパク質・炭水化物・水分と消化への配慮 |
| ③練習前後の食事タイミングと家庭での協力 | 消化しやすいメニューの考え方と保護者の役割 |
こんな人におすすめ
- ✅ 練習量に見合った食事量が分からない人
- ✅ 練習中にお腹の調子が悪くなりやすい人
- ✅ 体づくりのために何から意識すればいいか知りたい人
- ✅ 成長期の子どもの食事をサポートしたい保護者
- ✅ 過度な食事制限をせず健康的に体を作りたい人
①内野手に食事管理が重要な理由
内野手は、守備での細かい動き出しから、バッティング、走塁まで、練習の中でとても多くのエネルギーを使うポジションです。練習量に見合っただけのエネルギーや栄養を食事から補給できていないと、疲労が抜けにくくなったり、練習の後半に体が思うように動かなくなったりすることがあります。特に、成長期と激しい練習量が重なる中高生の時期は、身体が必要とするエネルギー量そのものが大人以上に大きくなりやすいと言われています。体幹をはじめとした体づくりのトレーニングをどれだけ積んでも、材料となる栄養が不足していては、効果を十分に発揮できません。体幹トレーニングについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
私自身、小中学生の頃にチームで栄養についての講義を受ける機会があり、そこで教わった基本的な考え方は、今でも自分の食生活のベースになっています。当時は正直、難しい専門用語もたくさん出てきて全部を理解できたわけではありませんでしたが、「体は食べたものでできている」という当たり前のことを、講師の方が繰り返し強調していたのが印象に残っています。専門的で難しい知識よりも、まずはこうした基本的な考え方を早いうちから知っておくことが、長い競技人生を支える土台になると感じています。
食事の質が練習の効果にどう影響するかを、私自身の経験から整理すると、次のような違いを感じていました。
| 状態 | 食事が足りている時 | 食事が不足している時 |
|---|---|---|
| 練習後の疲労回復 | 翌日には疲れが抜けている | 疲労が翌日以降も残りやすい |
| 練習終盤の動き | 最後まで体が動く | 後半になるほど動きが鈍る |
| ケガのリスク | 比較的落ち着いている | 集中力低下とあわせて高まりやすい |

②意識したい栄養素の基本
栄養学的に細かいことを言い出すとキリがないので、まずは野球選手が意識しておきたい基本的な栄養素を整理しておきます。
| 栄養素 | 役割 | 意識したいこと |
|---|---|---|
| タンパク質 | 筋肉・体の組織の材料 | 成長期は特に不足しがちなので意識的に摂る |
| 炭水化物 | 練習・試合を動くためのエネルギー源 | 練習量に見合った量をしっかり食べる |
| 水分・ミネラル | 体温調節、けいれん予防など | 練習前後・練習中もこまめに補給する |
①タンパク質は意識しないと不足しやすい
私自身、現役時代に食事内容を振り返ってみると、ご飯やパンなどの炭水化物に比べて、肉・魚・卵・大豆製品といったタンパク質源が不足しがちだと感じていました。特に育ち盛りの時期は、体づくりの材料となるタンパク質が不足すると、練習の効果が体に反映されにくくなってしまいます。毎食どこかに肉・魚・卵・大豆製品のいずれかを取り入れることを、意識的なルールにしておくのがおすすめです。
②炭水化物は「悪者」ではない
体づくりというと、糖質を減らすことばかりに意識が向いてしまう選手もいますが、炭水化物は練習や試合を動き回るための主要なエネルギー源です。特に練習量が多い時期に炭水化物を極端に減らしてしまうと、エネルギー不足で練習の質そのものが下がってしまうことがあります。減らすことよりも、練習量に見合った量をしっかり食べることを優先してください。
③水分・ミネラルはこまめに
特に夏場は汗で失われる水分・ミネラルの量も多くなります。喉が渇いてから飲むのではなく、練習の前・最中・後とこまめに水分補給をする習慣をつけておきましょう。熱中症対策のグッズについては、こちらの記事でもまとめています。
④野菜・果物も忘れずに
タンパク質や炭水化物ほど話題になりませんが、野菜や果物に含まれるビタミン・ミネラルも、疲労回復や体の調子を整えるうえで大切な役割を果たすと言われています。練習が忙しいとどうしても炭水化物とタンパク質中心の食事に偏りがちですが、野菜の小鉢や果物を1品プラスするだけでも、栄養バランスは整いやすくなります。
4つの栄養素をバランス良く摂るための考え方として、私が意識していたのは、1食の中で「主食(ご飯・パンなど)」「主菜(肉・魚・卵・大豆製品)」「副菜(野菜・果物)」の3つがそろっているかを確認するという方法です。品数を細かく数える必要はなく、パッと見て3つのグループが食卓に並んでいるかを確認するだけでも、栄養バランスの偏りにはかなり気づきやすくなります。
③練習前後の食事タイミングと家庭での協力
栄養素の中身と同じくらい大切なのが、食べるタイミングです。私が現役時代から一貫して意識していたのは、消化のしやすさを優先するという考え方でした。
①練習直前は消化に負担の少ないものを
練習の直前に脂っこいものや量の多い食事を摂ると、消化に体力を使ってしまい、練習中に本来のパフォーマンスを発揮しにくくなります。練習前は、おにぎりやバナナなど、消化が早くエネルギーになりやすいものを軽く摂るのがおすすめです。
②練習後はできるだけ早めにしっかり食べる
練習で消耗した体を回復させるためにも、練習後の食事はできるだけ早いタイミングで、炭水化物とタンパク質の両方をバランス良く摂ることを意識してみてください。練習直後にすぐ食事を摂るのが難しい場合は、おにぎりや牛乳など軽く食べられるものを先に摂り、しっかりした食事は帰宅後に、という2段階で考えるのも一つの方法です。
補食(間食)をうまく活用する
練習量が多い時期は、朝・昼・晩の3食だけでは必要なエネルギーや栄養を補いきれないことがあります。そんなときに役立つのが、おにぎりやバナナ、ヨーグルトなど、練習の合間に摂る「補食」です。お菓子やジュースで小腹を満たすのではなく、エネルギーや栄養になる補食を選ぶことで、食事の量を無理に増やさなくても、必要な栄養を補いやすくなります。移動中の車内やバッグにいくつか常備しておくと、忙しい日でも手軽に取り入れられます。
③成長期の食事は家庭の協力が欠かせない
小中学生の年代は、まだ自分で食事の内容や量をすべて管理するのは難しく、保護者の方の協力が欠かせません。特に、練習量に見合うだけの量を用意してあげること、タンパク質源を意識的に食卓に取り入れてあげることは、子ども自身が意識するよりも、家庭でのサポートが大きな役割を果たします。私自身、練習量が特に多かった時期は、母が普段より一品多くおかずを用意してくれたり、練習後にすぐ食べられるおにぎりを用意してくれたりしていました。当時は当たり前だと思っていましたが、今振り返ると、そうした家庭のサポートがあったからこそ、練習を積み重ねられていたのだと感じています。送迎や声かけも含めた保護者ができる練習サポートについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
ここで一つ注意しておきたいのが、体づくりのためにと極端な食事制限や、逆に無理な大食いを選手自身に課してしまうことです。特に成長期は、栄養バランスを崩すような極端な食事は、体づくりにとってもマイナスに働いてしまう可能性があります。「たくさん食べること」や「特定の栄養素を減らすこと」を目的にするのではなく、練習量に見合った、バランスの良い食事を日々積み重ねることを大切にしてください。
もし今の食事に不安がある場合も、一度にすべてを変えようとする必要はありません。まずは「毎食どこかにタンパク質源を1品加える」「練習前に軽く何か食べる」など、今日から始められる小さな一歩から取り入れてみてください。食事管理は一度整えて終わりではなく、練習量や成長に合わせて少しずつ見直していくものだと考えると、無理なく続けやすくなります。
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まとめ
- 練習量に見合った食事が取れていないと、疲労回復や体づくりの効率が落ちてしまう
- タンパク質は意識しないと不足しがちなので、毎食どこかに取り入れる意識を持つ
- 炭水化物は悪者ではなく、練習量に見合った量をしっかり食べることが大切
- 練習前は消化の良いもの、練習後はできるだけ早くバランスの良い食事を摂るのが基本
- 成長期の食事管理には、保護者の協力が欠かせない。極端な食事制限は避ける
体づくりのための食事管理は、特別なことをするというよりも、消化のしやすさとタンパク質を意識した、当たり前の食事を積み重ねることが基本です。今日の食事から、少しずつ意識を変えてみてください。私自身、現役時代を振り返って一番実感しているのは、食事は練習と同じくらい「毎日の積み重ね」がものを言うということです。1回の食事で劇的に何かが変わるわけではありませんが、消化の良い食事とタンパク質を意識した1日1日の積み重ねが、シーズンを通しての体調やパフォーマンスの安定につながっていきます。保護者の方の協力も借りながら、無理なく続けられる形を見つけていってください。
よくある質問
Q. プロテインは飲んだ方がいいですか?
A. 必須ではありません。まずは普段の食事でタンパク質源(肉・魚・卵・大豆製品)を意識的に取り入れることを優先し、それでも不足しがちだと感じる場合の補助として検討するのがおすすめです。成長期の場合は、自己判断で始める前に指導者や保護者に相談してみてください。プロテインはあくまで食事の「補助」であり、普段の食事をおろそかにしてよい理由にはならない点も覚えておいてください。
私のおすすめのプロテインです。
Q. 練習前に何も食べない方が体が軽くて動きやすい気がします。問題ありませんか?
A. 空腹のまま激しい練習をすると、エネルギー不足で集中力や体の動きが落ちてしまうことがあります。量は軽めでいいので、おにぎりやバナナなど消化の良いものを少し摂ってから練習に臨むのがおすすめです。「体が軽い」と感じる感覚と、実際のパフォーマンスは必ずしも一致しないことも覚えておいてください。
Q. 体を大きくしたいのですが、とにかくたくさん食べればいいですか?
A. 量を増やすことだけを目的にすると、栄養バランスが偏ったり、体に負担がかかったりすることがあります。量だけでなく、タンパク質・炭水化物のバランスを意識しながら、練習量に見合った食事を続けることを優先してください。
Q. 好き嫌いが多い場合、無理にでも食べさせた方がいいですか?
A. 無理に食べさせることがストレスになる場合もあるため、同じ栄養素を含む別の食品で代用するなど、工夫しながら少しずつ慣らしていくのがおすすめです。心配な場合は、栄養士や医師など専門家に相談することも検討してみてください。食事の時間が親子でピリピリしたものにならないよう、まずは「楽しく食べられること」も大切にしてあげてください。
Q. 試合当日の食事で気をつけることはありますか?
A. 試合開始の直前は消化に負担の少ないものを、時間に余裕があれば炭水化物を中心にした食事をしっかり摂っておくのがおすすめです。普段食べ慣れないものを試合当日に初めて食べるのは、体調を崩すリスクもあるため避けた方が無難です。
Q. 補食にはどんなものを選べばいいですか?
A. おにぎり、バナナ、ヨーグルト、小さめのパンなど、消化が良くエネルギーになりやすいものがおすすめです。脂っこいお菓子やジュースだけで済ませると、栄養が偏りやすいので注意してください。
Q. 部活を引退した後は、食事量を減らした方がいいですか?
A. 運動量が減る分、今までと同じ食事量を続けると体重が増えやすくなることはあります。ただし成長期であれば、極端に量を減らすのではなく、練習量が減った分に合わせて少しずつ調整していく方が体への負担が少なくおすすめです。
Q. 「主食・主菜・副菜」がそろっているか、毎食完璧にチェックするのは大変です。
A. 毎食完璧を目指す必要はありません。1日の中でトータルとして3つのグループがそろっていればよい、というくらいの気持ちで取り組む方が、無理なく長く続けられます。
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