こんにちは。Baseball Growth LabのSAKURAです。高校野球・大学野球を通じて内野手を専門にプレーし、甲子園出場も経験しました。現在はその経験を活かして、型付け済みグローブの仕入れ・販売にも携わっています。

内野手は、ノックや連係プレーの練習で送球する回数がとても多いポジションです。守備練習の中では意識しにくいのですが、実は「投げすぎ」は肩や肘に負担を蓄積させる原因になります。特に成長期の選手にとっては、目の前の練習量をこなすことだけに気を取られていると、気づかないうちに体への負担が積み重なってしまうこともあります。今回は、私自身が高校・大学時代に実践していたケアの方法も交えながら、内野手が投げすぎを防ぐための考え方を解説します。

  • ノックや練習試合で、気づいたら送球回数がかなり多くなっている
  • 肩や肘に違和感があっても、練習を休む基準が分からない
  • 投げすぎを防ぐために、日々の準備運動やケアで何をすればいいか知りたい
  • 連戦が続く時期の疲労をどう管理すればいいか分からない
野球少年

ノックのときとか、気づいたらすごい数を投げていることがあるんですけど、これって大丈夫なんでしょうか?

SAKURA

内野手はどうしても投げる回数が多くなるポジションですからね。私も現役時代、準備運動と練習の組み方をかなり意識していました。今日はその考え方を詳しくお話しします。

結論から言うと、内野手が投げすぎを防ぐには「投げる前のウォームアップを徹底すること」「連戦や疲労が溜まった時期にノースローの日を意識的に作ること」「運動後のストレッチを必ず行うこと」の3つが基本になります。医学的な断定はできない部分もあるため、痛みや違和感が続く場合は自己判断せず専門家に相談してください。

この記事のポイント

見出し内容
①内野手はなぜ投げすぎになりやすいのかポジションの特性上、送球回数が多くなる理由
②投げる前の準備運動を徹底するチューブを使ったウォームアップと、冬場に特に意識したいこと
③ノースローの日を意識的に作る連戦後の実体験をもとにした練習メニューの組み方
④運動後のストレッチを必ず行う投げ終わったあとのケアで意識したいポイント

こんな人におすすめ

  • ✅ ノックや守備練習で送球回数が多くなりがちな内野手
  • ✅ 肩や肘への負担が気になる選手・保護者
  • ✅ 準備運動やケアの方法を見直したい人
  • ✅ 連戦が続く時期の練習メニューを工夫したいチーム関係者
  • ✅ 投げすぎによるケガを予防したい指導者

ここからは、上の表で挙げた4つのポイントを、私自身の実体験も交えながら詳しく解説していきます。

①内野手はなぜ投げすぎになりやすいのか

送球する野球選手

外野手や捕手と比べて、内野手はノックの本数そのものが多く設定されることがほとんどです。特にショートやセカンドは、一本のノックで複数回のステップと送球を繰り返すことも多く、練習の密度が高い分、肩や肘にかかる負担も積み重なりやすいポジションだと言えます。

さらに、内野手は捕球から送球までの一連の動作を繰り返すため、「今日は何球投げたか」を正確に把握しにくいという特徴もあります。ピッチャーであれば球数がある程度管理される文化がありますが、内野手の送球数は見過ごされがちです。まずは「内野手も投げすぎのリスクがあるポジションだ」という認識を持つことが、予防の第一歩になります。

特に新チームになったばかりの時期や、大会前で守備練習の量が増える時期は、普段よりも送球数が多くなりがちです。自分の練習量を振り返り、肩や肘に違和感がないかを定期的にチェックする習慣をつけておくとよいでしょう。

また、ポジションによっても送球の負担は変わってきます。サードは至近距離から強い送球を求められる場面が多く、瞬発的に強い力を出す動作の繰り返しになります。一方でショートは、深い位置からの体勢を崩した状態での送球や、併殺プレーでの素早い送球など、変則的なフォームで投げる機会が多いのが特徴です。セカンドも併殺のピボットプレーで、いろいろな角度から送球する場面があります。それぞれのポジションで負担のかかり方が違うことを理解したうえで、自分のポジションに合ったケアを考えることが大切です。

私自身、内野の複数のポジションを経験する中で、ポジションが変わると使う筋肉や関節への負担のかかり方も変わることを実感しました。「昨日までと同じ感覚で投げているつもりでも、実は違う部位に負担がかかっている」ということもあるので、ポジション変更のタイミングでは特に体の様子に注意を払うようにしていました。

②投げる前の準備運動を徹底する

トレーニングチューブを使ったウォームアップ

投げすぎによる負担を減らすうえで、意外と見落とされがちなのが「投げ始める前の準備」です。いきなり全力で送球するのではなく、肩甲骨や肩関節の可動域を広げてから投げ始めることで、同じ球数でも体への負担は大きく変わってきます。

私自身、現役時代はトレーニングチューブを使った肩まわりのウォームアップを欠かさず行っていました。チューブを使うと、負荷をかけながら肩甲骨まわりの筋肉をしっかり動かせるので、キャッチボール前の準備運動として取り入れやすいのでおすすめです。

特に意識してほしいのが季節による違いです。冬場は筋肉や関節が硬くなりやすく、体が温まっていない状態でいきなり投げると、肩や肘への負担が普段以上に大きくなります。冬場はランニングやチューブを使ったウォームアップで体をしっかり温めてから、徐々に距離と強度を上げていくようにしてください。

具体的には、まず軽いランニングやジャンプ系の動きで全身の体温を上げ、そのうえでチューブを使って肩甲骨を寄せる・開く動作、腕を回す動作をゆっくり行います。いきなり負荷の高い動きから始めるのではなく、可動域を広げる軽い動作から徐々に強度を上げていくのがポイントです。キャッチボールも、最初から遠い距離・全力で投げるのではなく、近い距離のショートスローから始めて、段階的に距離と強度を伸ばしていくようにしてください。

冬場は特に、体が温まる前に「いつも通りの感覚」で投げてしまい、思わぬ負担をかけてしまうことがあります。気温が低い日ほど、ウォームアップにかける時間を普段より長めに取るくらいの意識でちょうどいいと思います。

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投げる前のウォームアップ全体の流れについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

内野手のウォームアップ・守備前の準備運動ルーティン こんにちは。Baseball Growth LabのSAKURAです。高校野球・大学野球を内野手として続け、甲子園出場も経験しました。...

③ノースローの日を意識的に作る

高校・大学時代はほぼ毎日練習がありましたが、連戦が続いた後などは、意識的に「ノースローの日」を設けていました。この日は送球を伴う守備練習を控え、捕球練習だけにとどめて、代わりにバッティング練習を中心にメニューを組んでいました。

ノースローの日を作る目的は、送球で酷使した肩や肘を回復させる時間を意図的に確保することです。完全に体を休めるわけではなく、捕球練習やバッティングなど、肩に負担をかけにくい練習で技術面の底上げを図りながら、投げる動作だけを一時的に休ませるというイメージです。連戦や大会が続いて疲労が溜まっていると感じたときは、こうした形で練習内容にメリハリをつけることをおすすめします。毎日全力で投げ続けることが必ずしも上達の近道ではなく、休ませるところは休ませるという判断も、長くプレーを続けるうえでは技術と同じくらい重要なスキルだと思います。

チーム全体でノースローの日を設定するのが難しい場合でも、個人として「今日は肩に違和感があるから、捕球だけにしておこう」と自分で判断できるようにしておくことが大切です。無理をして投げ続けた結果、長期離脱につながってしまっては本末転倒です。

具体的なメニューとしては、ノースローの日は捕球練習でも「素手でのゴロ捕球」や「グラブトス」など、送球を伴わない範囲でグラブさばきや反応を磨く練習を組み込んでいました。バッティング練習の時間を増やすことで、打撃技術の向上にもつながり、単なる休養日ではなく「別の技術を伸ばす日」として前向きに位置づけられるのも利点です。守備の技術と打撃の技術は、どちらも試合で必要になるものなので、投げる動作を休めながら別の能力を伸ばすという発想は、チーム全体で取り入れやすい考え方だと思います。

指導者の立場からすると、送球数を管理する文化が根付いていないチームも少なくありません。だからこそ、選手自身が「今の自分の状態」を把握し、必要であれば自分から声を上げられる環境を作っておくことが重要です。チームメイトや指導者と、体の状態について気軽に話せる雰囲気があるだけでも、無理な投げ込みを防ぐ一助になります。

④運動後のストレッチを必ず行う

運動後にストレッチをする選手

投げる前の準備運動と同じくらい大切なのが、練習後・試合後のストレッチです。使った筋肉をそのままにしておくと、疲労が抜けにくくなり、翌日以降のパフォーマンスにも影響します。私自身、練習後は必ずストレッチの時間を取るようにしていました。

特に肩甲骨まわり・肩関節・肘まわりは、送球動作で酷使される部位です。練習が終わったらすぐに片付けを始めるのではなく、まずはクールダウンのストレッチを行う習慣をつけてください。地味な作業に感じるかもしれませんが、これを毎日続けるかどうかで、シーズンを通じたコンディションの安定度が大きく変わってきます。

私が実践していたのは、練習直後に軽く体を動かしてクールダウンしてから、肩・肘・股関節・太もも裏あたりを中心にゆっくり伸ばすというシンプルな流れです。特に投げた側の肩は、腕を体の反対側に持っていくストレッチや、腕を後ろに回して肩甲骨まわりを伸ばすストレッチを丁寧に行っていました。時間をかけて丁寧にやる必要はなく、呼吸を止めずにゆっくり伸ばすことを意識するだけでも効果は変わってきます。

また、疲労が翌日に残っている感覚がある場合は、ストレッチだけでなくアイシングや入浴でしっかり体を回復させることも意識してください。ストレッチと合わせて、睡眠時間の確保も投げすぎによる負担を回復させるうえで欠かせない要素です。

ストレッチの具体的なやり方や、練習前後で意識したい体づくりについては、以下の記事も参考にしてください。

内野手の体幹トレーニング|姿勢安定の自宅トレゴロへの体勢がブレる、送球が安定しない内野手に向けて、体幹と守備の関係、自宅でできる体幹トレーニング種目、続けるコツを甲子園出場経験者が解説します。...

型付け済みグローブを探している方へ

投げすぎを防ぐための工夫は、体のケアだけではありません。グローブが手になじんでいないと、捕球から送球への切り替えでどうしても余計な力みが入りやすくなり、結果的に肩や肘への負担が増えてしまうこともあります。手になじんだグローブでスムーズに動作できることも、投げすぎ予防の一つの要素だと私は考えています。逆に、型付けが不十分なグローブを使い続けると、無意識のうちにボールを握り直す動作が増えたり、余計な力みが入ったりして、送球フォームそのものが崩れてしまうこともあります。

野球少年

グローブが硬いと、握り替えのときに余計な力が入ってしまう気がします…。

SAKURA

その通りです。私が仕入れ・型付けをしているグローブは、実際に握り替えの動作を確認しながら仕上げているので、無駄な力みが出にくいと言っていただくことが多いです。メルカリとYahoo!フリマで販売していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

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送球そのものを強くする練習法については、以下の記事で詳しく解説しています。

内野手の送球を強くする練習法|肩の強化と送球精度アップのコツ こんにちは。Baseball Growth LabのSAKURAです。高校時代は甲子園に出場し、大学まで内野手としてプレーしてきました...

まとめ

  • 内野手はノックなどで送球回数が多く、投げすぎのリスクを自覚しておく
  • 投げる前はチューブなどを使ったウォームアップを徹底し、特に冬場は体を温めてから投げる
  • 連戦後などはノースローの日を作り、捕球練習・バッティング中心のメニューに切り替える
  • 運動後のストレッチを習慣化し、疲労を翌日に持ち越さないようにする

投げすぎというテーマは、痛みが出てから対策を考えがちな部分ですが、本当に大切なのは痛みが出る前の日々の準備とケアです。準備運動・練習メニューの組み方・運動後のストレッチという3つの基本を積み重ねることで、投げすぎによる負担を最小限に抑えられます。私自身、これらを習慣にしていたことで、長く内野手としてプレーを続けることができました。無理を続けるのではなく、体の声を聞きながら練習に取り組んでみてください。日々のちょっとした積み重ねが、シーズンを通してケガなくプレーし続けられるかどうかを大きく左右します。

よくある質問(FAQ)

Q. 1日にどのくらい投げたら投げすぎになりますか?

A. 個人差や年齢、成長段階によって適正な球数は異なるため、一概に「何球まで」とは言えません。肩や肘に違和感が出た時点で無理をしないことが何より大切です。不安がある場合は指導者や専門家に相談してください。

Q. ノースローの日は、どのくらいの頻度で作ればいいですか?

A. チームの練習スケジュールや個人のコンディションによって異なります。連戦の後や、肩に張りを感じたタイミングなど、体の状態に合わせて柔軟に取り入れるのが現実的です。

Q. 準備運動にチューブを使うと、何が良いのですか?

A. チューブは負荷をかけながら肩甲骨まわりの筋肉をゆっくり動かせるため、いきなり全力で投げるよりも段階的に肩を温めやすいという利点があります。特に体が硬くなりやすい冬場のウォームアップに取り入れやすい道具です。

Q. 肩や肘に痛みがある場合、どうすればいいですか?

A. 自己判断で練習を続けるのではなく、早めに指導者や保護者に相談し、必要であれば整形外科などの専門家を受診してください。痛みを我慢して投げ続けることが、結果的に長期離脱につながるケースもあります。

Q. 練習後のストレッチは何分くらい行えばいいですか?

A. 決まった時間はありませんが、肩甲骨・肩関節・肘まわりを中心に、体が温かいうちに丁寧に伸ばすことを意識してください。短時間でも毎日続けることが、長期的なコンディション管理につながります。

Q. ポジションによって投げすぎのリスクは変わりますか?

A. 一般的には、サードのような至近距離からの強い送球が多いポジションや、ショート・セカンドのような変則的なフォームでの送球が多いポジションでは、それぞれ異なる部位に負担がかかりやすいと言われています。自分のポジションでどんな動作が多いかを意識して、ケアの仕方を工夫してみてください。

Q. 保護者として、子どもの投げすぎをどう見極めればいいですか?

A. 投球後に肩や肘を気にする仕草をしていないか、練習後に「腕が上がりにくい」といった発言がないかなど、普段の様子の変化に注意してあげてください。少しでも気になる様子があれば、無理に練習を続けさせず、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

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