グローブの捕球面がヘタって手が痛い時の直し方
こんにちは。Baseball Growth LabのSAKURAです。高校で甲子園、大学で全国大会を経験し、今はグローブの型付け・仕入れ・販売もしています。型付けの仕事をしていると、「グラブで捕るたびに手のひらが痛い」という相談を本当によく受けます。今日はその原因と、自分でできる対処法・お店に任せるべき対処法を整理してお伝えします。
長く使っているグローブについて、こんな悩みを感じたことはありませんか?
- 捕球面がふにゃふにゃに柔らかくなってきた気がする
- ノックや試合でボールを捕るたびに手のひらがジンジン痛い
- 強い打球やライナーを捕るのが怖くなってきた
- 自分で直せるのか、お店に頼むべきなのか分からない
最近グラブで捕るたびに手のひらが痛くて、強い打球が怖くなってきました…グラブが悪いんですかね?
その痛み、グラブの捕球面の革が薄くなってきているサインかもしれません。今日はグリスを入れて固くする方法と、革を当てて厚みを戻す方法、それぞれ自分でできる範囲とお店に任せるべき範囲を整理していきますね。日頃のケアで予防できる部分もあるので、そこも一緒にお伝えします。
手のひらの痛みは、多くの場合捕球面の革が薄くなっていることが原因です。軽い症状であれば土手の紐をほどいてグリスを補充することである程度対応できますが、革自体を当てて厚みを戻す作業は基本的にお店に依頼するのがおすすめです。放置すると手のひら側でかばうように捕る癖がついたり、打球そのものが怖くなったりするので、早めの対応が大切です。
この記事の内容
| 見出し | 内容 |
|---|---|
| ① 捕球面が薄くなると手が痛くなる仕組み | 原因とメカニズム |
| ② グリスを入れて捕球面を固くする方法 | 自分でできる範囲 |
| ③ 革を当てて捕球面を厚くする方法 | お店に依頼する工程 |
| ④ 自分で対応する際の注意点とお店に相談すべき判断基準 | 判断の目安 |
| ⑤ 手を守るためのギアも活用しよう | 便利アイテム紹介 |
| ⑥ 捕球面を長持ちさせる日頃のケア | 予防のポイント |
①捕球面が薄くなると手が痛くなる仕組み
グローブの捕球面(ボールを受け止める部分)は、使い込むほど革が伸びたり摩耗したりして、少しずつ薄くなっていきます。新品のうちは革に厚みとコシがあり、ボールの衝撃をグラブ全体で吸収してくれますが、革が薄くなるとその衝撃を吸収しきれず、そのまま手のひらに伝わってしまいます。これが、捕球のたびにジンジンとした痛みを感じる主な原因です。
特に痛みを感じやすいのは、シートノックで数多くのゴロを連続で受けるとき、送球練習で速いボールを繰り返し捕るとき、そして試合で強いライナーやフルスイングの打球を正面で受け止めたときです。ふだんのキャッチボールでは気にならなくても、負荷が大きい場面になると痛みが顕著に出てくるという人も少なくありません。捕球面の劣化は少しずつ進むため、「最近痛いな」と気づいた時点で、すでにある程度革が薄くなっていることが多いです。
この状態を放置すると、痛みをかばうために網で捕る癖がついたり、強い打球やライナーを怖がって体が避けてしまったりと、守備そのものに悪影響が出てきます。捕球のタイミングが遅れたり、グラブを引いて衝撃を逃がそうとする動きが癖づいたりすると、本来のフィールディングの質も落ちてしまいます。「グラブの捕球面が薄い=手が痛くなる一番の原因」とまず理解しておくことが、正しい対処への第一歩です。
②グリスを入れて捕球面を固くする方法
比較的手軽に試せるのが、グリスを使って捕球面を固くする方法です。捕球面の縁にある「土手」と呼ばれる盛り上がった部分は紐で締められており、この紐をほどくことで内部にアクセスできます。そこからグリスを注入して革の内部に浸透させることで、捕球面にコシと硬さを出すことができます。
大まかな流れとしては、土手の紐をゆるめて開口部を作る→少量のグリスを内部に入れる→揉み込むようになじませる→紐を元通りに締め直す、という手順になります。一度にたくさん入れるのではなく、少しずつ様子を見ながら追加していくのがポイントです。
この方法は自分でやっている人もいますが、紐をほどく・締め直す作業自体にコツが要りますし、グリスを入れすぎると今度は硬くなりすぎて捕球音や球持ちの感覚が変わってしまうこともあります。締め直しが甘いとポケットの形が崩れる原因にもなるので、初めて挑戦する場合はグラブの端など目立たない部分で感触を確かめながら進めるか、不安な場合は無理をせずお店に相談するのが安心です。
紐のほどき方・締め直し方の基本は、こちらの記事でも詳しく解説しています。
③革を当てて捕球面を厚くする方法
グリスだけでは対応しきれないほど捕球面の革が薄くなっている場合は、捕球面の表革をめくって当て革(補強用の革)を挟み込み、厚みを戻すという方法があります。これは革の選定や縫い直しといった専門的な技術が必要な工程のため、基本的にはグラブ職人や型付け専門店に依頼して行う作業になる、と言われています。
一般的には、表革を丁寧にめくって内部を確認し、薄くなっている部分に当て革を重ねてから、元の形を保ちながら縫い留めていく、という工程になるとされています。革の厚みや硬さの相性を見ながら調整する必要があるため、素材選びの段階から経験がものを言う作業です。
自分で表革をめくって作業するのは難易度が高く、失敗するとポケットの形自体が崩れてしまうリスクもあります。「捕球面が薄い」と感じたら、無理に自己流で進めようとせず、早めにお店へ相談するのが安心です。費用や作業期間は依頼先や革の状態によって差があるため、事前に見積もりや納期を確認しておくとよいでしょう。
④自分で対応する際の注意点とお店に相談すべき判断基準
グリス補充と革の当て直し、どちらで対応すべきか迷ったときは、次のポイントを目安にしてください。
- 軽い症状はグリス補充から:まだ革自体に厚みが残っていて、コシが少し落ちてきた程度であれば、まずはグリスの補充で様子を見てOKです。1回で改善しなくても、数日おきに少量ずつ補充しながら状態を確認しましょう。
- ふにゃふにゃで芯がない場合は要相談:押すと簡単にへこみ、芯を感じられない状態は、革自体が薄くなっているサインなのでお店への相談を検討しましょう。グリスで一時的にごまかせても、根本的な解決にはならないことが多いです。
- 違和感が出たらそれ以上自己判断で進めない:グリスを入れて硬さが変わりすぎた、捕球音や球離れに違和感が出た場合は、そこで作業を止めて専門店に見てもらいましょう。無理に修正しようとすると状態を悪化させることがあります。
- 「まだ我慢できる」で使い続けない:痛みをかばう捕り方の癖がついてしまうため、痛みを感じた時点で一度チェックするのがおすすめです。大会前など試合が続く時期は、余裕を持って早めに対応しておくと安心です。
⑤手を守るためのギアも活用しよう
捕球面のメンテナンスと合わせて、手のひらを保護するギアを活用するのも有効な対策です。修理やグリス補充の効果が出るまでには多少時間がかかることもあるため、その間の痛み対策としても役立ちます。
- 内野手用のパームガード(手のひら保護パッド):グラブの中に仕込んで衝撃を和らげるタイプ。捕球面と手のひらの間にクッションを作るイメージで、痛みが強い時期の応急対策として使いやすいです
- 守備用の薄手グローブ・サポーター:素手感覚を保ちながら手のひらへの衝撃を軽減できるタイプ。グラブの下に着けても操作性を損ないにくいものを選ぶのがポイントです
これらのギアは、捕球面そのものを直す方法とは違い、あくまで「痛みを和らげる」ための補助的なアイテムです。根本的な原因である捕球面の状態は、②③の方法で並行してケアしていきましょう。
⑥捕球面を長持ちさせる日頃のケア
捕球面が薄くなるスピードを遅らせるためには、日頃のケアも重要です。
- 使用後は汗や汚れを拭き取り、革が湿ったまま放置しない
- 定期的にオイルやグリスで油分を補い、革の乾燥・硬化を防ぐ
- 直射日光の下で乾かさず、風通しの良い日陰で乾燥させる
- 月に一度は捕球面を指で押して、硬さやへこみ具合をチェックする習慣をつける
グローブ全体のお手入れ方法と合わせて習慣化すると、捕球面だけでなく革全体の寿命も延ばすことができます。
こんな人におすすめ
- ✅ グラブで捕球するたびに手のひらが痛いと感じる人
- ✅ 捕球面がふにゃふにゃに柔らかくなってきたと感じる人
- ✅ 強い打球やライナーを怖いと感じ始めている人
- ✅ グリスと革の当て直し、どちらで対応すべきか判断に迷っている人
- ✅ 痛みをかばわず、思い切って捕球できるようになりたい人
型付け済みグローブを探している方へ
捕球面の革がかなり薄くなっている場合、修理を重ねるよりも思い切って買い替えを検討した方が、結果的に痛みなく安心してプレーできることもあります。
グリスも試したしお店にも相談したんですが、そもそも今のグラブ自体がかなりくたびれてるかもしれません…
それなら買い替えも一つの選択肢です。私が実際に型付けしたグローブも出品しているので、捕球面がしっかりした状態からプレーを始めたい方はぜひチェックしてみてください。
👉 Baseball Growth Lab のメルカリショップはこちら
👉 Baseball Growth Lab の Yahoo!フリマはこちら
グローブの寿命の目安や買い替えサインについては、こちらの記事も参考にしてください。
まとめ
捕球面の痛みは、ほとんどの場合「革が薄くなっているサイン」です。軽い症状であればグリスの補充で対応できますが、革自体を当てて厚みを戻す作業は専門的な技術が必要なため、基本的にはお店に相談するのがおすすめです。
手のひらの痛みを我慢しながらプレーを続けると、捕り方の癖や打球への恐怖心につながってしまいます。違和感を覚えた時点で早めにケアして、思い切ったプレーができる状態を保ちましょう。
日頃からのオイルケアや月に一度のチェック習慣を積み重ねておくことも、痛みの予防につながります。グローブの状態と自分の手の感覚、両方に気を配りながら、長くグラブと付き合っていきましょう。
よくある質問
Q. グリスを入れすぎるとどうなりますか?
A. 捕球面が硬くなりすぎて、ボールが弾かれやすくなったり、捕球音や球離れの感覚が変わってしまうことがあります。少量ずつ様子を見ながら行い、違和感が出たら無理に続けずお店に相談しましょう。
Q. 捕球面が薄くなっているかどうかはどうやって確認すればいいですか?
A. 捕球面を軽く指で押してみて、芯を感じずふにゃふにゃとへこむようであれば、革が薄くなっているサインの一つと言われています。気になる場合は実際にグラブ職人やお店に見てもらうのが確実です。
Q. 革を当てる作業は自分でもできますか?
A. 表革をめくって当て革を縫い留める工程は専門的な技術が必要なため、基本的にはお店やグラブ職人に依頼して行う作業です。無理に自分で行うと捕球面の形が崩れてしまう可能性があるため、注意しましょう。
Q. 手のひらの痛みを予防する方法はありますか?
A. 捕球面の劣化そのものを止めることはできませんが、汗や汚れをこまめに拭き取り、定期的にオイルで油分を補うことで、革が薄くなるスピードを緩やかにできます。あわせて手を保護するパームガードなどのギアを使うのも予防策の一つです。
あわせて読みたい
- メルカリ中古グラブの型付け実体験|新品との違いを解説

- 中堅グローブメーカー比較|大手との違いは?

- 型付け道具ガイド|ハンマー・ムートン・オイル選び

- 新チーム時期のグローブ状態チェックリスト

- 内野手の声かけ・連携術|お見合いを防ぐコツ




ZETT プロステイタス
ローリングス
ザナックス トラストシリーズ