硬式と軟式でグローブの型付けは違う?意識点
こんにちは。Baseball Growth LabのSAKURAです。高校で甲子園、大学で全国大会を経験し、今はグローブの型付け・仕入れ・販売もしています。硬式・軟式どちらのグローブも型付けしていると、「硬式と軟式で型付けのやり方は違うんですか?」と聞かれることがよくあります。特に軟式から硬式に切り替わるタイミングの選手・保護者の方から相談を受けることが多い印象です。今日はその違いについて、実際に型付けをしている立場からお伝えします。
硬式・軟式それぞれのグローブを型付けする中で、こんな疑問を感じたことはありませんか?
- 硬式と軟式で型付けのやり方自体が違うのか知りたい
- 仕上がりの硬さはどれくらいを目安にすればいいのか分からない
- 軟式グローブを硬式と同じ感覚で型付けして失敗しないか不安
- 型付けにかかる時間も硬式・軟式で変わるのか気になる
硬式のグローブと同じ感覚で軟式グローブを型付けしてもいいんでしょうか?なんとなく違う気がして、いつも迷ってしまいます。
やり方自体は大きく変えているわけではないんですが、仕上がりの硬さの目安は少し違います。今日はその理由と、それぞれで意識しているポイントをお伝えしますね。
型付けのやり方自体は硬式・軟式で大きく変えていませんが、仕上がりの硬さの目安は異なります。硬式は打球が速くボールも重いため、ある程度硬めに仕上げてもキャッチボール程度なら支障なく使えますが、軟式ボールは弾かれやすい性質があるため、最初から硬式より柔らかめに仕上げることが多いです。なお、グローブそのものの個体差によって型付けにかかる時間は変わってきます。
この記事の内容
| 見出し | 内容 |
|---|---|
| ① 型付けのやり方自体は硬式・軟式で大きく変わらない | 前提 |
| ② 硬式は多少硬めでもキャッチボールに対応しやすい理由 | 硬式の考え方 |
| ③ 軟式は最初から柔らかめに仕上げることが多い理由 | 軟式の考え方 |
| ④ 型付けにかかる時間はグローブによって差が出る | 時間の目安 |
①型付けのやり方自体は硬式・軟式で大きく変わらない
まず前提として、オイルを入れて揉み込み、キャッチボールやノックを通じて馴染ませていくという型付けの基本的なやり方自体は、硬式用・軟式用のグローブで大きく変えているわけではありません。手順としては同じ流れで進めています。これは、革をオイルで柔らかくし、実際に使う動作を通じて自分の手の形に馴染ませていくという型付けの基本原理自体が、ボールの種類によって変わるものではないからです。
違いが出てくるのは、「どこまで柔らかく仕上げるか」という最終的な硬さの目安の部分です。まずは硬式・軟式それぞれの特徴と、仕上げの方向性の違いを簡単に整理しておきます。
| 硬式 | 軟式 | |
|---|---|---|
| ボールの特性 | 重く、打球・送球のスピードが速い | 硬式より軽く、弾かれやすい |
| 仕上げの方向性 | ある程度の硬さ・芯を残す | 最初から柔らかめに仕上げる |
| 硬すぎた場合のリスク | 使いながら馴染ませれば対応しやすい | ボールを弾いてしまいやすい |
| 柔らかすぎた場合のリスク | ボールに負けて捕球が安定しない | メリハリがなくなり捕りづらくなる |
ここから、硬式・軟式それぞれで意識しているポイントを詳しく説明していきます。
②硬式は多少硬めでもキャッチボールに対応しやすい理由
硬式は打球のスピードが速く、ボール自体も重いため、ある程度硬めに仕上がっている状態でも、キャッチボール程度であれば十分対応できます。むしろ最初から柔らかくしすぎてしまうと、強い打球を受け止めきれずボールに負けてしまい、かえって扱いにくくなることがあります。
そのため硬式用のグローブは、ある程度の硬さ・芯を残した状態からスタートし、キャッチボールやノックを重ねる中で少しずつ自分の手に馴染ませていくイメージで型付けを進めています。
特に内野手の場合、強い打球やイレギュラーバウンドを正面で受け止める場面が多いため、捕球面全体がふにゃふにゃに柔らかい状態だと、衝撃を吸収しきれずボールを弾いてしまうリスクが高まります。硬式グローブは「最初は硬くて使いにくい」と感じるかもしれませんが、使い込むうちに自然と手に馴染んでいくものなので、最初の硬さだけを見て不安になりすぎる必要はありません。
柔らかくする場合も、グローブ全体を均一に柔らかくするのではなく、指を動かしやすくするための可動部分と、ボールを受け止める芯の部分とでメリハリをつけて仕上げることを意識しています。可動部分だけ先に馴染ませておき、芯の部分はキャッチボールやノックを重ねながら少しずつ仕上げていくと、硬式グローブらしい安定感を保ったまま扱いやすさも両立させやすくなります。
③軟式は最初から柔らかめに仕上げることが多い理由
一方で軟式のボールは、硬式に比べると弾かれやすい性質があります。グローブが硬いままだと、せっかく正面で捕っても弾いてしまいやすく、確実な捕球につながりません。そのため軟式用のグローブは、最初から硬式よりも柔らかめに仕上げることが多くなります。
特に少年野球や中学の軟式チームでは、まだ体格やグリップ力が発達しきっていない選手も多く、硬いグローブのままだと開閉自体がしづらく、捕球のタイミングが遅れる原因にもなります。柔らかめに仕上げることで、少ない力でもしっかりグラブを閉じてボールを収めやすくなる、という側面もあります。
また、軟式用グローブはポケットの深さや芯の作り自体が硬式用よりも浅めに作られていることが多いと言われています。もともとの設計自体が「弾かれにくさ」を重視しているぶん、型付けの段階でもその設計を活かす方向、つまり柔らかさを優先する仕上げが理にかなっているとも言えます。
ただし、柔らかければ柔らかいほど良いというわけではありません。柔らかくしすぎるとメリハリがなくなり、かえって捕球しづらくなることもあるため、あくまで「軟式ボールを弾きにくくするための柔らかさ」を意識することが大切です。柔らかくしすぎた場合の失敗については、こちらの記事でも詳しく触れています。
④型付けにかかる時間はグローブによって差が出る
型付けのやり方自体は硬式・軟式で大きく変わらないとお伝えしましたが、型付けにかかる時間はグローブによって差が出てきます。これは硬式・軟式という区分だけでなく、革の厚みや硬さといったグローブ自体の個体差による部分が大きいです。一般的に硬式用は革が厚く硬めに作られているぶん馴染むまでにやや時間がかかりやすく、軟式用はもともと柔らかめの革が使われていることが多いため、比較的短い期間で馴染んでいく傾向があると言われています。
毎日グローブを使う前提での大まかな期間の目安については、こちらの記事で詳しく解説しています。硬式・軟式どちらのグローブでも、焦らず段階を踏んで仕上げていくという考え方は共通しています。
また、軟式から硬式に転向するタイミングでは、これまで使っていた軟式グローブの柔らかさの感覚がそのまま体に染みついていることが多く、新しい硬式グローブに対しても無意識に「もっと柔らかく」と力を入れすぎてしまうケースが見られます。硬式は軟式よりも仕上がりの硬さの基準そのものが違うということを、切り替えのタイミングで意識しておくと、余計な失敗を避けやすくなります。
こんな人におすすめ
- ✅ 硬式と軟式で型付けのやり方が違うのか知りたい人
- ✅ 軟式グローブの仕上がりの硬さの目安が分からない人
- ✅ 中学から高校で硬式に転向するタイミングの内野手・保護者
- ✅ 軟式ボールをよく弾いてしまうと感じている人
- ✅ 硬式・軟式それぞれに合った型付けの考え方を知りたい人
- ✅ 硬式・軟式兼用のグローブをどう仕上げるか迷っている人
型付け済みグローブを探している方へ
硬式・軟式それぞれに合った硬さで仕上げたいけれど自分で判断するのは難しい、という場合は、すでに硬式・軟式それぞれに合わせて土台の型付けをしたグローブを選ぶという方法もあります。特に軟式から硬式への切り替えのタイミングは、仕上がりの硬さの基準が変わる分、自己判断だと戸惑いやすい時期でもあります。
軟式から硬式に変わるタイミングで、どれくらいの硬さにすればいいか自分では自信がなくて…
それなら、硬式・軟式それぞれに合わせて土台の型付けをしたグローブも出品しているので、ぜひチェックしてみてください。切り替えのタイミングで悩まなくて済むよう、最初から硬式に合った仕上がりでお渡ししています。そこからキャッチボールやノックで自分の手に育てていってくださいね。
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中学生から高校生への進学で硬式に切り替わるタイミングについては、こちらの記事も参考にしてください。
まとめ
型付けのやり方自体は、硬式・軟式で大きく変えているわけではありません。ただし仕上がりの硬さの目安は異なり、硬式は打球が速くボールも重いため多少硬めでもキャッチボールに対応でき、軟式はボールが弾かれやすいため最初から柔らかめに仕上げることが多くなります。
型付けにかかる時間は硬式・軟式という区分よりも、グローブ自体の個体差による部分が大きいので、目安の期間を参考にしつつ焦らず段階を踏んで仕上げていきましょう。
硬式・軟式どちらのグローブでも、「柔らかければ柔らかいほど良い」わけではないという点は共通しています。ボールの性質に合った硬さを意識して型付けを進めてみてください。特に軟式から硬式へ、あるいはその逆へ切り替えるタイミングは、これまでの感覚をそのまま当てはめず、一度基準をリセットして向き合うことが失敗を防ぐコツです。
よくある質問
Q. 軟式グローブを硬式と同じ硬さに仕上げても大丈夫ですか?
A. 軟式ボールは弾かれやすいため、硬式と同じ硬さのまま使うと捕球しづらく感じることがあります。最初から硬式より柔らかめに仕上げておくのがおすすめです。
Q. 硬式用のグローブは柔らかくしない方がいいのでしょうか?
A. 使いやすさのために多少柔らかくすること自体は問題ありませんが、最初から柔らかくしすぎるとボールに負けてしまいやすくなります。ある程度の硬さ・芯を残した状態から、使いながら少しずつ馴染ませていくのがおすすめです。
Q. 軟式から硬式に切り替える際、グローブの型付けで気をつけることはありますか?
A. 軟式時代と同じ柔らかさの感覚のまま硬式用グローブを型付けすると、強い打球にボールが負けてしまうことがあります。硬式は多少硬めの状態からスタートし、使いながら仕上げていく意識を持つとよいでしょう。
Q. 使うオイルの量も硬式・軟式で変えるべきですか?
A. やり方自体を大きく変えているわけではありませんが、軟式用は柔らかめに仕上げる分、様子を見ながらオイルの量を調整することが多くなります。一度に大量に入れるのではなく、少しずつ革の状態を確認しながら進めるのは硬式・軟式共通のポイントです。
Q. 少年野球用の軟式グローブも同じ考え方で型付けしていいですか?
A. 基本的な考え方は同じで問題ありませんが、少年野球の選手はまだ握力やグリップ力が発達途中であることが多いため、大人用の軟式グローブ以上に柔らかめの仕上がりを意識してあげると、無理なく開閉できるようになりやすいです。
Q. 硬式・軟式兼用のグローブでも型付けの考え方は同じですか?
A. 兼用グローブの場合も基本的な考え方は変わりませんが、どちらの球種をメインで使う予定かによって、柔らかさの方向性を決めておくのがおすすめです。硬式寄りで使うなら芯を残し気味に、軟式寄りで使うなら柔らかめに、と使用頻度が高い方に軸足を置いて仕上げるとよいでしょう。
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